買戻特約の登記の抹消(不動産登記法第69条の2の規定による抹消)
2026/10/20
買戻特約の登記の抹消(不動産登記法第69条の2の規定による抹消)について
売買や相続登記のご依頼をいただく際に、登記簿を見ると古い買戻特約の登記が残っていることが良くあります。
買戻特約は、民法第579条に規定されており、売主が不動産を売却後、一定期間内に「売買代金」と「契約費用」を買主に返還することで、売買契約を解除して不動産を取り戻すことができる特約です。
ただ、いつまでも買戻ができることになると買主は不安定な立場で不動産を持ち続けることになるため、期間が決められています。その期間としては、期間を定めなかった場合は5年、期間を定めたとしても10年を超えることができず、契約でたとえ10年を超える期間を定めたとしても10年に短縮されます。また一旦定めた期間を延長することはできません。
期間が経過しても売主から抹消する旨の通知がくることはほとんどなく、登記上もそのまま残り続けることが多いです。
この古い買戻特約の登記を抹消する場合、従来であれば売主である買戻権者と買主が共同で抹消登記をする必要がありましたが、令和5年4月1日に「不動産登記法第69条の2の規定」が新設され、現所有者である買主による単独抹消が可能となりました。
ただ、この単独抹消を行うためには、売買契約(原因日付)から10年を経過していることが条件となります。10年経過前に抹消する場合は原則どおり売主と買主の共同申請で行います。
単独抹消を認めた理由としては、売買から10年経過していれば、買戻特約は法律上効力を失い、登記簿上も権利が失効していることが明らかであるため、政策的配慮で買主による単独抹消を認めることが理にかなっているとしたためです。
改正前後の必要書類の違いは以下のとおりです。
(改正前の登記必要書類)
・買主の委任状
・売主の委任状
・売主の登記済証(もしくは登記識別情報)
・売主の印鑑証明書
・売主の変更証明書※
※売主が組織変更、合併していて、商号や本店所在地が変更されている場合変更履歴
が全て記載されている法人登記簿や閉鎖登記簿の取得が必要(会社法人等番号で省略できる場合あり)
(改正後)
・買主の委任状のみ
また、単独で買戻権の抹消する際の登記簿の記載方法も変わり、「原因 不動産登記法第69条の2の規定による抹消」と記載されるだけとなりました。細かい期間計算もしなくてよくなりました。
(改正前は、「原因 年月日買戻期間満了」)
----------------------------------------------------------------------
司法書士ねりま法務事務所
東京都練馬区東大泉2-13-6-105
電話番号 :
03-6904-6131
練馬区で専門家が登記手続き
練馬区で寄り添う法律相談
練馬区専門家による不動産手続き
----------------------------------------------------------------------